[REVIEW] 弱キャラ友崎くん [Yowakyara Tomozakikun]

[REVIEW] 弱キャラ友崎くん [Yowakyara Tomozakikun]

[REVIEW]弱キャラ友崎くん:ヒロインの葵ちゃんが努力屋でしっかり者で可愛すぎます。

今まで『神のみぞしるセカイ』みたいな感じかと思ってなんとなく手に取らなかったが(「神のみ」の二番煎じかと思っていた。「神のみ」は好きです)、とあるブログで紹介されているのを読んで購入してみた。結果、めちゃくちゃ面白かった。

夢中で読んでしまった。『クズがみるみるそれなりになる「カタマリさん式」モテ入門』に少し似ているが、時間逆行のような超常現象は本作では登場しない。登場する女の子がフライ先生の絵も含めてとても魅力的。主人公友崎が所々で自分の考えを率直に伝え、それがヒロイン達の心を揺さぶる。最後のいざというところで自分の考えをぶっ放したのは痛々しいながらも、あっぱれ。2巻が既に発売中! 今後の展開に期待大。

出版元からつい『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている』に重ねてしまう方もおられるかもしれません。私も『俺ガイル』が好きで全巻読了しておりますが、端的に述べますと、別物です。学園ラブコメ、主人公は根暗少年。それが人間関係を築いていくのは同じでありますが、それはこうした作品の流れで有り、彼我の2作品を類似していると言うのは纏めすぎでしょう。

『俺ガイル』の主人公は極度に人間を信用しない所が有り、根深い内向性があり、

それが虚無的言動で人間関係を揺さぶり、動きを見せていく珍しいパターンのraw manga物語ですが、

本作品ではそこまで心理的葛藤を抱える人物は登場していません。

ある格ゲーで日本一の腕を持つ少年は、その点についてのみは大きな自負があり、

人間関係には引けていたものの、同じゲームでレベルの高い腕前の少女と接する機会を通じ人生をゲームに例えられる事で、前向きに自己改革に取り組み始めます。私自身が少年期をとある事が切欠で内向的となりましたが、
大学時代に先輩と出会う事で本作品同様の流れで経験値を積んだので
実体験として現実味のある物語として受け止める事が出来、懐かしさを覚えました。違うのは主人公の様に魅力的な少女に指導を受けた訳ではなかった点ですが。
ですが、引っ込み思案の人間が変わっていくために、と言う事では本作品に描かれた流れは
余りご都合的な展開には感じませんでしたし、
変わっていこうとする主人公の心情から言動までの変化はきちんと描かれていたと思います。

その流れの中で何人かの少女が主人公と接する訳ですが深い関係を持つには至りません。
しかし題にもある様にと言う事は、続編がありえるでしょうから
それぞれのキャラの掘り下げは今後の展開を待たねばならないでしょうし、
まだ変わり始めたばかりの現段階でそれを求めるのは読者としては性急でしょうし、
作品がありふれているありきたりのハーレムラブコメに陥りかねませんので、私はこれで良いと思います。

今回は取り敢えず主人公とそれを指南する同級生の少女との関係に絞っていて問題ありません。

イラストも久々に印象に残る魅力を描ける方が作品の後押しをしていると感じます。

タイトルからてっきりもう少し笑いを取ろうとする作品なのかと考えておりましたが、

案外真っ当に自己変革を図る少年のmanga raw物語として楽しめる物で有難かったです。

『俺ガイル』の様な深刻さもなく、明るい気分で読み進められる作品として今後に、続編を期待したいです。

 

弱キャラ友崎くん, read it now, it is free!

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